Abyss

日々の思索と妄想と魑魅魍魎。三木清の『人生論ノート』や小林秀雄の『考えるヒント』みたいな随想録や告白集を書くのが夢。嘗て高校教諭。現在はラップ研究している大学院生。Peace.

Iさんのこと

 昨日会ったIさんとの会話を想い出す。「わたしたちいいことあるね」「T君、楽に考えなきゃだめだよ、何でも理由を探していてはだめ」「社会で生きていくのに必要なのは、ハッタリと臨機応変さと度胸だよ」一つ一つの言葉がすべて自分の経験から出てきたものであることがはっきりと分かる、そんな言葉にわたしはつい判断することを止め、そのまま受け入れてしまおうとする。なぜだろうか。不思議である。

 

 それにしても、こういう時期に出会う人たちというのは、何かしら深い縁があるような気がする。今はゆっくり休む時なのだ。だから罪悪感を感じてはいけない。それは生きることそのものだから。生きることは罪ではない。だが徳でもない。それはまだ未分化の種子のようなものだ。どちらにもなれる。罪を犯すことも、人徳を備えることも。

 

 「わたしは悪口も罵詈雑言も愚痴も言うよ。話した方がストレス溜めこまないってお医者さんにも言われたの。だから普通に死ねっていう」そうかもしれない。今日は普段言わないようなことを言っておくか。

 

 世の中は腐っている。間違いなく。もう生きる価値などとっくの昔に失ってしまった。何度も父を心の中で殺したのだ。その何倍回も自分を心の中で殺したのだ。とっくの昔に純粋な自分など殺してしまった。そして永遠にそれは戻ってはこない。