Abyss

日々の思索と妄想と魑魅魍魎。三木清の『人生論ノート』や小林秀雄の『考えるヒント』みたいな随想録や告白集を書くのが夢。嘗て高校教諭。現在はラップ研究している大学院生。Peace.

不健康から考えた!

  食べることとは、人間誰しも欠かすことの出来ない生活の要素です。といっても、毎日三食バランスよく食べましょう、というのは政府からのお願いであって、実際のところは、一日の総摂取量を四食から五食に細かく分けて、一回の食事の摂取量を少なくして、空腹時間を長く作らない方が体には良いそうです。また、諺にもあるように、人間食べなくて死ぬよりも、食べ過ぎて死ぬことの方が遥かに多い訳で、食事に関心を持ちすぎる態度もあまり感心できるものでもありません。ホドホドに食べたり食べなかったり、たまには食べ過ぎてもいいんでしょうが、そういう時は走ったりして調整すれば良いのです。

  それにつけても、私はよく食事のことを考えます。健康に気を遣っているのでしょう。しかし不思議なことに、それが余計なストレスとなって、かえって過食や過眠や運動不足のトリガーにもなっています。全然健康のことを考えずに暮らしていた頃の方が、よっぽど健康体だったのです。健康について考えるのは、既に不健康の証なんだなあとしみじみ思います。

  健康を感じるのは、不健康から快復した時だけ。それこそよっぽど不健康な精神なんでしょうね。三木清さんが言っていました。これは現代人に共通する病である、と。今も未だ私には昭和の人間の言葉が信頼できるようです。平成も終わるというのに、戦前、戦中の思想家の言葉を拠り所にするというのも、よっぽど体の具合が悪い証拠のような気もします。

  2018年現在に生きる、所謂思想家の言葉の中で、信頼に足りうる物は幾ら在るんだろうか。少しずつ探していこうと思います。